会社や業界が顧客志向かどうかを見分ける方法

ビジネスを成功させるには顧客志向が欠かせない。

 

そして、成功するビジネスパーソンになろうと思ったら、顧客志向やサービス精神は必須であろう。世の中の人々を喜ばせることで適切な対価を得るのがビジネスだからだ。

 

そこで気になるのが、自分が入社する会社は、本当に顧客志向なのか、その会社で、お客様に対するサービス精神は身につくのかということだろう。

 

実は、ある会社や業界が顧客志向かどうかを見分ける絶妙のチャンスがある。それは、業界再編が起こった時、企業同士が合併したり買収があったりするときだ。

 

業界再編の時には、建前などを言っている余裕もないから、会社の本音や業界体質の実態が露呈するのである。

 

一番わかり易いのは、新しい社名の付け方だ。企業が合併したりして、新会社になったときに作られた社名に、顧客あるいはステークホルダーに対する真心が込められているような、よく練られたネーミングになっているかチェックしてみるとよいだろう。

 

しかし、単純に両方の社名をくっつけただけとか、場合に寄っては、2社以上が統合していくために、やたら長い社名になっていくような場合は要注意かもしれない。こののような命名プロセスが顧客のことを親身に考えた結果なのだろうか。

 

むしろ、そのようなケースは、はからずも、顧客のことなんかよりも自分たちの身内が大切だということが露呈した結果なのではないだろうか。

 

社内政治、合併企業同士の政治的駆け引き、それを通じてどうやって自分たちが生き残っていくか。お互いに牽制し合う結果、表向きは対等になるようにお互いの社名をそのまま結合する。そちらのほうが、顧客やステークホルダーの利益よりも何倍も重要だから、そうなるのではないだろうか。

 

社名のみならず、その後の統合プロセスや人事を見ていても、企業体質、業界体質の実態がわかるだろう。