資本主義社会で溺れないように生きる1

会社に就職するなりして社会人になるということは、公務員などのケースをのぞき、ほとんどの場合、資本主義経済という社会に放り込まれることを意味する。

 

資本主義ということはどういうことかというと、資本利益率に貢献する者が経済的には最優先される社会だということである。

 

例えば、会社は株主のものだから、株主(=資本家)の利益が最優先される。日本も、高度成長のときはよかったが、成熟社会となり会社の利益率が下がってきても、資本利益率は維持しないといけないというのが資本主義社会である。

 

だから、資本利益率を維持するために日本の会社がやったことは、正社員数を削減するとともに非正規雇用者を増やして人件費を固定費から変動費化してきたのである。結果として、国民全体の実質的な平均給与は下がるということになったのである。

 

さらに、グローバル化が進展している。グローバル化が意味するのは、資本主義的に割安である途上国、新興国の人材にチャンスが巡ってくるということである。例えば、日本人よりも支払うべき給与が安いのにもかかわらず日本人よりも資本利益率の向上に貢献できる外国人がいれば、その人が優先されるということなのだ。

 

反対に言えば、日本人だからといって途上国の人々よりも高い収入が得られる保証はなくなり、給料に比して生み出す経済的価値が低ければ、雇用が脅かされるということだ。

 

そのような社会でどうやって生き残っていけばよいのだろうか。

 

つづきは次回。