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決定論的世界はすでに覆されている2

前回のエントリーで、自然科学の発達で人間が構築してきた決定論的世界はすでに覆されていることを指摘した。人間のさらなる想像力によって、決定論的世界は破壊され、新しい世界が構築されている。

 

つまり、原理的に、将来は予測不能なのである。もちろん、前回例に出したような天体の動きは、「しばらくは」予測可能だが、長期的には予測不能である。

 

では、この世界の将来は「原理的に」予測不能である理由を説明しよう。

 

その鍵となるのは、非線形数学と量子力学である。

 

まず、ニュートン的な力学だと、基本となるのは線形数学で、ある時点の物体の位置と運動状態がわかれば、方程式を解くことによって特定の時間における物体の位置が特定できる。これが決定論的世界の根拠である。

 

しかし、非線形数学だと、微分方程式を解いても、物体の初期値がほんのちょっと異なるだけで、全く違うことが起こってしまうことが「数学的に」わかってきた。

 

そんなことをいったって、物体の位置は原理的には正確に把握できるはずなので、方程式の答えは1つではないのか。つまり決定論的世界を覆すことはできないのではないかと思うかもしれない。

 

しかし、それにさらなるトドメを指したのが、量子力学だ。この学問によると、微小な世界では、粒子の位置は、特定の時点で1つに定まらないのである。つまり、世界を構成している粒子の位置が決まっていないのだから、将来の動きも、全く異なる可能性を複数内包していることになり、どれが正しいのか、解を導くことができないのである。

 

つまり、まったくもって姿が異なる将来世界がいくつも重層的に内包された状態で現在があるわけであるから、将来が1つに決まるというのは幻想に過ぎないという世界を人間は創りだしてしまったのである。

 

だから、キャリアデザインに話を戻すならば、前回上げたように、自分の将来は決まってしまっているのではないかという心配は、少なくともいまの世界では的外れだということなのだ。