時間に縛られるということの正体2

以前、人間は、とくに現代に入ってからは、自分たちが編み出した「時間」というコンセプトによって、自らの行動をコントロールされているということを書いた。

 

繰り返すと、時間というのは、この世界に実在するものではなく、あくまで人間が考えだしたコンセプトだということだ。

 

その証拠に、人間は、時間を知覚するための感覚器官を持っていない。つまり、時間は五感(知覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚)で直接感じとることができない。

 

だから、時間は、空間の知識を用いてしか表現できないのである。例えば、時間が「長かったり」「短かったり」するというのは、距離という空間知識を使って、時間というものを作り上げている証左である。

 

過去、未来、現在というのも、通常は、直線のような空間的知識を使って表現する。過去や未来「遠く感じる」のも、空間知識をつかって時間という「架空の概念」をとらえようとしているにすぎない。

 

でも、これらはあくまで現代という時代が作り上げた「アイデア」にすぎないということは言うまでもない。