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自己の考え方

キャリアを考えるときに、欧米的な自己概念と、日本的な自己概念の違いを知っておくのがよい。

 

欧米的な自己概念は、「個」「私」から始まる自己概念だ。名前の呼び方、住所の書き方を例にひこう。欧米は、常に、ファーストネームが最初にくる。自分にとって固有の特徴が一番大切だからだ。そのあとに、ファミリーネームがくる。

 

住所を書くときも、欧米では、宛名が最初に来て、そのあとに、その人が住んでいるストリートがきて、次に、そのストリートが属している地区、その後に、市、州、とつづいていく。どんなことでも、個からはじまって、そこからだんだんと外に向かう。

 

日本では逆だ。名前をいうときは、最初に、名字から入る。そして名前だ。さらに、名前だけでは治まりがつかないので、「○○大学の○○(名字)です」とやる。この挨拶には、自分に固有のものは登場しない。自分が属している大学と、自分が属している「イエ(名字)」を述べているだけである。

 

住所も、まずは、自分が属している大きな場所から、はいる。たとえば、○○県だ。そこから、だんだんと場所を狭めていって、自分自身がいるところに迫っていく。

 

結局、何がいいたいかというと、世間でいわれるところのキャリア論の多くは、欧米からの輸入品だから、欧米的な「個」「私」を前提にしているということだ。

 

それに対して、日本では、「個」「私」は実はそんなに重要ではなく、属している場所、会社、地位、立場、などが大切なのだ。実生活でも、働く場面でも、気がつくと、自分自身が無くなっていることが多いのである。