老子で学ぶキャリアデザイン1

中国古典「老子」は、人間学、人生訓として理解できる。よって、キャリアデザインの教科書としてもうってつけの箇所がある。それを紹介しよう。

 

 まずは、「賢を見ずを欲せざるなり」。

 

この意味は、「自分が自分の賢さ・才智・思慮・分別がきわだってすぐれていても、それを見せびらかしたり、誇示したり、いばったりしてはいけない」ということである。

 

人間はけっきょく、何もわかっちゃいない。なので、姿勢を低くして生きていくことが大切である。

 

自分を大きく見せよう、立派に見せようとする姿勢は、長続きしない。背伸びして無理すればどこかで行き詰まる。むしろ、しゃがんで、坐って、小さく見せたほうが、人生長続きする。

 

また、「自分のことは後にして、他人が先にいけるようにすると、かえって身の安全が守れる」と説く。

 

「低姿勢」はキャリアデザインでも大切である。

 

参考図書 

境野勝悟 2012「タオの教え」(だいわ文庫)