時代の流れ

2020年になり、新たな年を迎えた機会に、この世界経済の時代の大きな流れについて解説しようと思う。

 

西洋を起点とするならば、それは、産業革命以降、工業化が進み、そしてアメリカにおいて情報革命が起こって脱工業化とIT/AIの時代になったということである。

 

東洋を起点とするならば、世界をリードしてきた中国が産業革命以降の工業化時代につまずいて眠れる獅子と化し、その後、工業化を通じて立ち上がり、IT/AI時代に一気にアメリカと肩を並べ、追いつき追い越そうとしている時代だと考えられる。

 

そして、日本は、工業化の時代に地政学的な幸運から一時的に躍進をとげた国として後世の世界史で語られることであろう。

 

工業化という面では、日本は太平洋戦争後、見事に成功した。その結果、アメリカの工業が衰退し、逆に、それがきっかけとなって情報革命が起こった。産業構造を工業から情報に転換させ、GAFAを筆頭にIT/AIで世界をリードするに至った。

 

日本はこれからも工業社会を維持し、自動車や電子部品などの工業で勝負をしようとする一方、中国はいちはやくIT/AIの産業構造に舵を切り、GAFAに対抗するBAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)といったIT企業を筆頭に、経済発展を続けている。

 

アメリカと中国がIT/AI先進国として世界のデジタル・トランスフォーメーションを推進し、世界経済を牽引していくことは間違いないであろう。