新型コロナ危機でわかる世界の仕組み

新型コロナ危機によって、都市部の封鎖や外出自粛要請が世界各地で行われている。

 

その結果、ヒトやモノの動きが滞り、経済が悪化している。人々の生活も危機に陥っている。

 

その反面、空気は綺麗になり、ゴミは減り、資源の消費が抑えられ、地球環境にとってはよい影響も出ている。

 

つまり、人々やモノが忙しく動きまわることで、経済が活況し、生活水準が上がり、ゴミが増え、空気が汚れ、貴重な資源が削り取られ、消費される。けれども多くの人々の生活はそれでなければなりたたないわけである。

 

ヒト、モノと同様に、お金も同じ。お金が世界を動き回ることで経済が良くなるので、上記の不思議な現象は、お金の流れが支えているともいえる。

 

お金は、流れがよくなると全体が膨張して増加し、流れが滞ると 全体が収縮して減っていくという特徴もある。なぜならば、お金の価値は、実質的には人々の頭の中にある信用であり、信用創造という機能によって増えたり減ったりするからである。

 

だから、世界でお金の流れがよくなれば、平均的に人々のお金が増えるから、消費が増え、生活が楽になっていくのである。ただ、お金を流すために、資源を削り、モノを作り、それを売り、買い、消費し、ゴミとして排出し、地球環境を破壊するというサイクルも同時に回さねばならないのである。これらの活動にお金が介在しているからである。